Hatena::Groupoval-plan

思考地図:OVALPLAN このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-09-22UI Architectureの可能性-4

[][][]UI Architectureって? UI Architectureって? - 思考地図:OVALPLAN を含むブックマーク はてなブックマーク - UI Architectureって? - 思考地図:OVALPLAN

ITとヒューマンインタフェース

既にユーザインタフェースの専門領域についての項で、システム構想や設計の中盤以降を主な活躍の領域としている、そしてその活躍の場を中盤より上流へ拡張していくためには、システム開発の上流にあるITアーキテクチャ開発に貢献できるユーザインタフェース設計技術を構築していく必要がある、と書きました。その意図はもちろん、ITアーキテクチャ構想のステップでユーザインタフェースを意識したアーキテクチャ設計を仕組んでいくべきである、という考えからです。


システム開発の上流におけるITアーキテクチャ、もしくはシステムアーキテクチャ開発に貢献できるユーザインタフェース設計技術を、ITアーキテクチャやシステムアーキテクチャの構造的一部として捉え、且つITアーキテクチャやシステムアーキテクチャのフレームからは(ややもすると)抜け落ちてしまうことが多い、ユーザやステークホルダにとってのアーキテクチャコンセプトを提案していけることが、UIアーキテクチャの役割と考えています。


なぜそのような役割を想起できるかと言いますと、古来より建築や生活道具といった人とともに存在し、機能してきたモノは、素材と加工技術、構築技術によって構造化(アーキテクチャ)されてきた歴史があり、その構造は初期段階から繰り返し設計構築が繰り替えされることによって洗練されていった、文明から文化への普遍的な流れがそこに見いだせるからです。その構築の洗練には、技術としての緻密さや無駄のない簡潔性と同時に、人間にとっての「心地よさ」が常に求められてきた、というところに、ヒューマンインタフェースのよって立つところがあると考えます。


ここで注目しておきたいことは、人類の進化は常に科学技術とともに歩んできたが、その科学技術は必ず稚拙な構造から精緻な構造へと洗練され、その洗練の中には必ず心地よさや快適といった側面が組み込まれていく、ということです。そしてその心地よさや快適さを産み出すノウハウは人間を見つめることによって産み出される技術で、近代産業の中で職能として育まれてきた「デザイン」の原点であることを申し述べておきたいと思います。


すなわち、IT進化によって獲得していく人間社会の進化は、人間にとっての心地よさや快適さを求め洗練していくプロセス上にあり、その心地よさや快適さを手に入れるために、ヒューマンを起点としたデザインという取り組みを、ITアーキテクチャの中に組み込むという目標を掲げ、そのためのUIアーキテクチャを構築したいと考えているわけです。


当然のことながらそれを実現するためには、ITアーキテクチャと交差できる仕組みが必要ですが、幸いにしてITアーキテクチャの世界で近年展開されてきている建築家アレグザンダーの「パターンランゲージ」から出発した「デザインパターン」や「Wiki」、「アーキテクチャオリエンテッドな設計」は、有機的秩序、参加性、漸進的成長といった技術の洗練プロセスであり、「心地よさ」「快適さ」「美しさ」といった価値創出に貢献できるヒューマンインタフェースの参画タイミングがやってきたと思っています。


次回はITアーキテクチャとの交点について、より具体的な言語、図法の考察をしてみるつもりです。

パタン・ランゲージ―環境設計の手引

パタン・ランゲージ―環境設計の手引

パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)

パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)