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2012-07-21

[][][][]「空間の日本文化」オギュスタンベルクを読む─10 「空間の日本文化」オギュスタンベルクを読む─10 - 思考地図:OVALPLAN を含むブックマーク はてなブックマーク - 「空間の日本文化」オギュスタンベルクを読む─10 - 思考地図:OVALPLAN

「Ⅹ 内部の外部への優先は、主体の相対的な消滅と一緒になって、物質的空間組織において、外在的空間に対し集団的に適応する空間を、強力に明確化することとなる(野生に対し構築されたもの、周辺に対し家屋)。この明確化は、内側の均質性、外側/内側の対立という二つの姿をとる。第一の姿には、コード化(家屋や生産方式の規格化)と人工化(都市的なものと農村的なものの融合など)が当然含まれ、第二の姿には、排除(乾地農法に対する追放に等しい措置、被差別部落の隠蔽など)が含まれる。」


 外部よりも内部への優先の結果、均質性が生まれ、江戸期に見る美術工芸から日常道具や家屋に至るまでの精緻で美くしい世界が産み出されていったことは、間違いない。


 と同時に(第二の姿として)、その執拗さと同等の隣接と外部への排斥の態度は、度を超したものがある。特に隣接の拒絶は、住居の隣接、会社における組織上の隣接、同期、電車で居合わせた隣の人まで、旧知、新参に関係なくまずは排斥の意識が前提にあり、その上で格別なる出会いなり遭遇、事件によって今度は真逆の同士としての結束が生まれる図は、外部から内部へのダイナミックな移転が認められていることに注目しておきたい。


 この内部同士の異常な結束は、外部への排斥をバネとして使っている分、その結束がはずれることへの恐怖の裏返しであり、ひとたび箍が外れるとその真逆のドラマ、すなわち外部の内部化こそ真なりと価値の大転換が始まってしまう。


 そんな馬鹿な、と思える大逆転を、明治維新で、第二次世界大戦で、そしてつい20年前バブル崩壊で、さらには昨年の原発事故を契機に価値の大転換を体験している日本!・・・誰かが言ってたが、転変地変こそ栄養にする体質が日本人にはあるのかもしれないと、私にも思えてきた。

空間の日本文化 (ちくま学芸文庫)

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