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2017-12-13WIRED Editor's Letter 2017 Winter このエントリーを含むブックマーク

「最適化されてはいけない」

2017Winter号の冒頭にEditor's Letterとして掲載されたWIRED日本版編集長の警句は、とても意味深い。

フィルタリング技術によって個人への最適化が、インターネットの背景で日々自動的に駆動している。例えば、Googleで検索しても個人毎の過去の検索履歴やプロフィールなどから、自動的に検索内容を絞り込まれているし、Facebook でも、個人個人の志向性、プロフィールの背景、友人との関係などから、ニュースや広告が自動的に選ばれ画面に表示されている。

利用者利益という観点からすると、そのどこが悪い?と思われるが、個人個人のミクロ視点では誰にとっても利益だと思えることが、実は目を大きく見開きマクロ視点から俯瞰すると、最適化の果てには先細りしていく現在だけになっていくのだ、と警句をならす。その間の文脈は添付の写真を拡大してご覧いただきたい。


ちなみにこのEditor's Letterは、印刷版WIREDでしか見ることはできない。そこには、前々号で一新された編集にたいして宣言された言葉が思い起こされる。デジタル時代、ネット時代の現在に、紙による雑誌をなぜ発刊し続けるのか、のメッセージで、プリントメディアの「表現域」は、他のメディアではできない「没入感」をもたらせる、とフラッグメント化されて離合集散するだけのネットメディアにはできない濃密なエクスペリエンスがあることを、印刷メディアの優位性として宣言した。


どうやらその時の印刷メディアの有用性メッセージが、今回の「最適化されてはいけない」のメッセージにも共鳴している気がする。すなわち、文明の利器は人間の欲望によって常に進化しつづけるが、それだけになってしまうことによって大事な事を失ってはいけない。便利さや効率という否定しにくい価値観からしらずしらずに大事な価値観を見失っていないか、しばしPCやスマホから離れ、沈思黙考することが大事である、と教えられた次第だ。


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