Hatena::Groupoval-plan

思考地図:OVALPLAN このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-05-12Actual Design =「イマ・ココ・コト」のデザイン

[][][][] Actual Design =「イマ・ココ・コト」のデザイン - 思考地図:OVALPLAN を含むブックマーク

プロポジション2007に向けてのインタフェーステーマ「ActualDesign」の世界観

─その2

Tangible 感覚創作[感作]

ここでは空間の機能=表象する力について考えてみます。


空間の機能というのは、ものの姿や形が持っている働きのことで、例えばお正月のお飾りや注連縄は、お正月という節目のあらたまった気分を空間全体に与えることができるといったことや、扉についているハンドルは、ここを回すと扉が開き部屋の出入りができますよと言う意味を伝えることで行動を誘う(アフォーダンスと呼ばれている)役割を持っています。こうした物事に備えられた見た目の働きを空間の機能と呼んでみまして、物事の働きを表象する力として考えていきたいと思います。


MITの石井裕教授のテーマは「タンジブルビット・感じることのできるビット」です。

デジタル時代の表象する力に注目したタンジブルビットは、石井先生には大変失礼な見方ではありますが、生まれるべくして生まれたと思います。というのも、オーディオや家電製品の心地よさを求めてデザインに取り組んでいたアナログ全盛時代にデジタル世界に遭遇したデザイナーからすると、パソコン上で表現される情報のチープさには辟易としていたものです。文字はギザギザ、今でこそフルカラーは当たり前になりましたが始まりの頃のMacintoshもモノクロでしたし、当時は画期的なディバイスとしてデビューしたマウスには間接的操作のまどろっこしさに悩んだものです。


一方でデジタルならではのパフォーマンスは、こうしたチープな体験をカバーするにあまりあるパフォーマンスを持っていたのは言うまでもありません。石井先生もそんな背景に疑問と同時に可能性を持ったからクリアボードのような人間のダイレクトな操作感を獲得する方向への研究が導かれ、MITへ、そしてTangible Bitへと導かれたのだと思います。そして私はタンジブルビットを知ったときには我が意を得たりの心境で、NTT ICCホールで開催されていた展示会で石井先生と意気投合したのを覚えています。


タンジブルビットの目指す世界をご存じない方は、是非こちらこちらを参考にしてください。尤も、このタンジブルビットを理解するのにはこうしたWebの情報だけでは全く不足です。なぜなら、タンジブルそのものがブラウザの画面だけで終わってしまっている情報世界を否定し、人間にとってより直感的に実感できるメディアを目指しているからです。この実感できるメディアTangible Bitを 感覚創作[感作]と題して、我々のインタフェーステーマであるActualDesignとして受け止めてみたいと思います。


Seamlessというデジタル革命がもたらす生活圏の拡張によって誕生してきている「いま・ここ・こと」として実体験している状態そのものを指し示す言葉としてActualDesignを説明しましたが、このActualな実体験というのが実はTangibleが目指しているコトそのものだと解釈するわけです。ですので、石井先生がMITで研究されている世界観が目指すことはと問えば、それは「いま・ここ・こと」を実体験するため、と答えたいと思います。勿論これは勝手な解釈ではありますが、このActualDesignの最初のコラムで述べた木村敏先生のコンセプトからも、我々が現在社会で求めている最も大事な世界観と共通する「いま・ここ・こと」の実体験のためのTangible Bitと大いなる視点で結ぶことができると考えるわけです。


ではその「いま・ここ・こと」を実感するためのTangible Bitとは?